紫外線と日焼け
日焼け後の肌のお手入れのために、何をすべきでしょうか?
紫外線から肌を守るためのヒント
〇太陽の光線が強いときは、肌の露出を避けてください。太陽の高度が高くなるほど、紫外線が強くなります。夏期は午前11時から午後4時までが最も紫外線が強くなります。
〇一般的には、一日中海辺にいない方が良いです。
〇UV対策指数が高いサングラスや、袖や裾の長い服(例えば、長袖のTシャツや膝丈前後のショートパンツやズボン)、幅の広い帽子、締め付けず緩やかなフィット感のある服を着用してください。
〇赤外線は熱を感じさせますが、紫外線は温度等を感じさせないため、紫外線に当たっていることを感じなくても日焼けしてしまうことがあります(曇った夏の日にボートに乗ったり、屋外で過ごすことなど)。自分の感覚を過信せず、対策を怠らないようにしましょう。
〇曇りの日は「注意を払わなくてもいい日」ではありません。曇っていても実際には、赤外線や目に見える光よりも多くの紫外線が雲を通り抜けて地上に到達します。曇りの日は気温が涼しくなることがあっても、紫外線にさらされるリスクが軽減されるわけではありません。
〇山で過ごす時は、気温が非常に低いときであっても、紫外線にさらされるリスクはあります。実際に、大気が紫外線を遮る量は、山の高度が高いほど少なくなり、紫外線はより強くなります(紫外線B波の量は、300メートルごとに約4%ずつ増加します)。さらに、真っ白でまぶしい雪の照り返しは、肌に届く紫外線の量を増加させます(雪は紫外線の約80%を反射します)。
〇日陰で過ごすことをおすすめしますが、完全に紫外線を遮ることはできないことに注意してください。日除けは太陽の直射日光を遮りますが、地面が紫外線を反射することがあります(草は紫外線の約3%、砂は約5〜25%、雪は約30〜80%、水は約5〜90%を反射します)。さらに、大気中に浮遊している粒子が、紫外線や太陽光を反射します(正午に地上まで届いた紫外線の約30〜50%は、大気中にある分子によって拡散され、放射します)
〇風や水、雨が降っているからと安心してはいけません。涼しくなると、それまで暑かった頃と比べて警戒心が緩くなりがちですが、気を緩めてはいけません。
〇屋外で暑い場合は、熱中症と日焼けの両面からお子様を保護してください。頻繁な水分補給への気配りをお願いします。医師または薬剤師にアドバイスを求めずに特定の薬を服用した場合は、日焼けを避けてください。香水を塗布した箇所への太陽光の露出も避けましょう。
〇「日焼け止め効果の高いクリーム、SPF値が高い日焼け止めを使った」としても、長い間、日光に当たることは避けてください。日焼け止めクリームを塗布したからと言っても、紫外線に当たる時間数を増やして良い訳ではなく、紫外線がもたらす日焼けのリスクを減らすためのものです。
紫外線から肌を守るスキンケア製品
〇日射しにさらされる数週間前から、紫外線による皮膚ダメージを内部から保護する「抗酸化活性成分」を含む栄養補助食品を摂取することをおすすめします。日光に当たると強い日焼け反応を示す「日光感受性」の高い方には特に推奨されます。しかし、これらの製品は肌を保護するものではありません。日光にさらされているときは、太陽光から身を守る必要があります。
〇セルフタンニング製品は肌の保護にはなりません。人工的に肌に着色しますが、皮膚の保護色素であるメラニンの生成を促しません。セルフタンニング製品を使うときは、まだらに日焼け跡が残ったりしないよう、手や爪をよくすすいでください。最も大切なことは、太陽の光に当たる前に、必ず紫外線防止製品を使うことです。
〇傷を負った肌や、最近のけがの傷跡(8〜12カ月未満)がある人は、以下で説明する特別な対応策を取る必要があります。
〇日射しの強さやフォトスキンタイプに合わせて、紫外線防止対策を取ります。太陽に当たる約20分前にクリームをたっぷり、まんべんなく塗るのが最善です。日焼け止めクリームは、少なくとも2時間おきに、また水から出るたびに、塗り直しをしてください。タオルでの拭き取りや、砂によるこすれや汗は、すぐに日焼け止めクリームの効果を低下させてしまいます。水泳をした後でも、日焼け止めクリームの保護力が約50%以上を失われなければ、耐水性とされています。日焼け止めクリームなど製品の有効期限を確認し、毎年新しいものを入手、使用してください。期限切れなど古い製品は日焼け止めの効果が保証されません。
〇あらゆる場合において、日中は十分に水分を取り、日焼けをした後の肌を保湿することが重要です。