敏感肌におすすめのクレンジングオイルは?選び方や注意するべき成分も
敏感肌の方にとって、クレンジング選びは難しい問題です。
すっきりメイクを落としたいからクレンジングオイルを使ってみたいけれど「洗浄力が強すぎる」「乾燥してしまう」といったイメージから、なかなか選べないという方もいるのではないでしょうか。
今回は、「敏感肌にもクレンジングオイルが向いている理由」や、実際に使用した場合のメリット、クレンジングオイルの選び方・使い方について解説します。
1. 敏感肌にクレンジングオイルは使ってよいの?
「敏感肌にクレンジングオイルを使っても大丈夫か」と心配する方もいるでしょう。
敏感肌はオイルタイプではなく、ミルクやクリームタイプなどのクレンジング剤がよく推奨されています。
しかし「敏感肌はクレンジングオイルNG」というのは誤解であり、正しい選び方や使い方さえ守れば、しっかりメイクを落とし敏感肌をサポートしてくれるものです。
そもそも敏感肌の原因は?
敏感肌とは、肌に刺激を受けやすい状態のことをいいます。
通常の肌はバリア機能が備わっており、ホコリや紫外線など外部の刺激から肌を守ります。
肌内部のうるおいをキープし乾燥を防ぐ働きをしますが、敏感肌は肌のバリア機能が低下している状態です。
そのため、敏感肌の方は肌に赤みやかゆみが出る、肌がヒリつく、皮脂でべたつく、粉がふくほど乾燥するなど様々な肌トラブルの症状があらわれます。
肌のバリア機能が低下する原因はいくつかあります。
元々の肌質が影響していることもありますが、誤ったクレンジング方法や洗顔、肌に合わないスキンケア、不規則な生活やホルモンバランスの乱れなど多くの原因が潜んでいます。
誤ったクレンジングは落としたいメイクや汚れに対して洗浄力が適していないケース、ゴシゴシ強くこすっているケースなどが関係していることがあります。
2. 敏感肌にクレンジングオイルがよくないといわれる理由
クレンジングオイルのタイプにも様々な商品があり、敏感肌を刺激する物質が含まれているものや洗浄力の強すぎるものが敏感肌にクレンジングオイルがよくないといわれる理由になっています。
● 強い洗浄力で必要な油分まで落としてしまう
油性であるメイクや皮脂などの汚れを同じ油性で溶かす仕組みがクレンジングオイルの特性です。
毛穴に詰まった汚れまでアプローチできる分、洗浄時間が長引いたり肌を強くこすったりすることで肌に必要とされるうるおい成分まで落とす可能性があります。
● 石油系界面活性剤などが肌の刺激につながる
クレンジングオイルは、水と油を溶け合わせるための界面活性剤が含まれています。
水で洗いながせるようにするために、本来は混ざり合わない水と油を混ぜ合わせる、界面活性剤が必要不可欠です。
しかし、石油系の界面活性剤は天然由来のものに比べると洗浄力が強いため、肌を刺激する原因になることがあります。
● 含まれている添加物が肌に負担をかけてしまう
クレンジングオイルの主な添加物は、パラベンなどの防腐剤やエタノールなどのアルコール、香料や着色料などがあります。
敏感肌の方は添加物によりアレルギー反応を起こしたり、赤みやかゆみが出たりする可能性があります。
クレンジングオイルの選び方や使い方を誤ると、上記のように使用することでデメリットになる可能性があります。
これらの理由から、「敏感肌にクレンジングオイルはよくない」というイメージにつながっているのです。
3. 敏感肌にもクレンジングオイルは向いている!その理由とは
「敏感肌にクレンジングオイルはよくない」といわれることがありますが、クレンジングオイルの特性を知れば、敏感肌にも向いていると言えます。
その理由について解説します。
ファンデーションや日焼け止めを素早くスッキリ落とせる
敏感肌の方にとって、ファンデーションや日焼け止めなどのベースメイクは、肌を刺激する原因の一つです。
メイク汚れは油性のものが多く、油性を溶かすには油性が効果的です。
そのためクレンジング剤の中で、もっとも素早くスッキリと落としてくれるものはクレンジングオイルです。
洗浄力が弱いものはなかなか汚れを落とすことができず、肌をゴシゴシこすったりクレンジングを長引かせたりする原因となり、敏感肌にとってよくありません。
素早くスッキリ落とせる洗浄力の高さは、敏感肌の方にとって大切な要素です。
乳化することで洗い残しが防げる
乳化とは、混ざり合うことのない水と油を混ぜ合わせることをいいます。水と油を混ぜ合わせるために配合された界面活性剤により、クレンジングオイルに水を加えると油性から水性へと変化します。
そのため、クレンジングオイルは乳化することで洗いながしやすくなり、洗い残しを防げます。
一方、クレンジングオイルで肌の油性の不純物を溶かしたあとに、そのまま洗いながすと水を弾いてしまい、肌にクレンジングオイルや不純物が残ってしまう恐れがあります。
敏感肌は肌のバリア機能が低下し、外部からの刺激に弱くなっています。
肌に汚れが残っていると、肌への刺激を助長させる原因となってしまいます。
また、肌に付着した不純物は外気のホコリや汗などの水性の汚れもあります。
乳化により水性の汚れも同時に落とす働きもしてくれるため、様々なタイプの汚れを落として洗い残しのない点が敏感肌にクレンジングオイルが向いている理由です。
毛穴汚れが落としやすい
敏感肌タイプは水分が失われやすい状態であるため、乾燥を防ごうとして皮脂が過剰に出ることがあります。
余分に分泌された皮脂は毛穴詰まりや黒ずみ、ニキビなどを発生させ、敏感肌を悪循環させる原因となります。
クレンジングオイルは洗浄力の高さが特徴であり、毛穴の汚れまで落としてくれるため、敏感肌の悪循環を引き起こしている毛穴詰まりなどを防ぐ働きもしてくれるのです。
毛穴の汚れまでしっかり落とすと、そのあとのスキンケアで化粧水や美容液などの成分が浸透しやすいといったメリットがあります。
敏感肌は十分な保湿が大切なため、保湿成分が浸透しやすくなる働きがあるのは嬉しいポイントです。
摩擦を引き起こさずメイクが落とせる
肌を強くこするなどの摩擦は敏感肌にとっては大敵で、いかに肌をこすらずに汚れを洗浄できるかが大切です。
クレンジングオイルは肌になじませるたけでメイクや不純物を溶かし、乳化によって肌から浮かせる働きがあります。
肌を摩擦することなく効果的に汚れを落とせるため、敏感肌に向いていると言えます。
4. 敏感肌におすすめのクレンジングオイルの選び方
クレンジングオイルにも様々な商品があり、含まれる成分や配合量はそれぞれ異なります。
敏感肌に特化したクレンジングオイルもありますが、商品が敏感肌に向いているかどうかを見極められることが大切です。
敏感肌におすすめのクレンジングオイルの選び方について紹介します。
植物系油脂を使用した商品を選ぶ
クレンジングオイルを選ぶ際は、植物系油脂を使用した商品がおすすめです。
クレンジングオイルのベースとなる油脂は、鉱物系と植物系の2つに分けられます。
鉱物系に分類されるものは石油などが原料になっていて、油分を溶かす力が非常に強いのが特徴です。
そのため、肌に必要な油分まで溶かされることがあり、お湯でも流しにくいといったデメリットがあります。
肌への負担を考慮したタイプを選ぶ
肌を刺激し、負担をかける原因となる添加物に注意が必要です。
添加物は防腐剤やアルコール、香料、着色料などがあり、過剰に使用された商品は避けましょう。
敏感肌用にクレンジングオイルを選ぶ際は、アルコール無添加や防腐剤無添加、無香料、無着色などの商品がおすすめです。
うるおいを与える成分が入っているかで選ぶ
うるおいを与える成分が配合されているかどうかも、クレンジングオイルを選ぶポイントです。
敏感肌は肌のバリア機能が低下して、水分が不足しやすい状態にあります。
元々の肌に備わっているアミノ酸やヒアルロン酸、コラーゲン、セラミドなど天然のうるおい成分は肌に負担が少なく、肌に浸透しやすいためおすすめです。
ノンコメドジェニック処方かで選ぶ
ノンコメドジェニックの「コメド」とは初期段階のニキビのことで、ニキビができにくいように作られていることを意味します。
ニキビの原因となるアクネ菌は油分をエサにするため、ノンコメドジェニックの商品は油分を抑えて作られていることが特徴です。
敏感肌は乾燥から肌を守ろうとして皮脂が過剰に分泌されてしまい、毛穴詰まりやニキビを引き起こすことがあります。
そのため、ニキビができにくいノンコメドジェニックの商品であるかどうかはひとつの指標となるでしょう。
ダブル洗顔不要タイプがおすすめ
ダブル洗顔は、クレンジングと洗顔の2ステップで洗う方法のことです。
ダブル洗顔不要の場合は、クレンジングしたあとに洗顔料を使った洗顔は必要ありません。
そのため、顔を洗う回数が減り、顔に触れる機会や洗顔の時間は少なくすみます。
肌への負担を避け、必要以上に油分を取り除く心配がないため敏感肌の方も安心して使用できます。
まつエク使用の場合は対応商品を選ぶ
敏感肌と直接は関係ありませんが、まつエクを使用している方はまつエク対応の商品かどうかをチェックすることをおすすめします。
まつエクを肌に接着しているグルーは油性であるため、クレンジングオイルを使用すると取れやすくなります。
「まつエクOK」としているクレンジングオイルもあるため、選ぶ際に確認してみましょう。
5. 敏感肌がクレンジングオイルを使う際の注意点
クレンジングオイルの間違った使い方をすることにより、肌に負担をかけて敏感肌を悪化させる可能性があります。
敏感肌向けのクレンジングオイルを使用する場合も、正しい使い方であることが大切です。
しっかり乳化をする
クレンジングオイルはしっかり乳化させることが大切です。
乳化は水と油が混ぜ合わさることをいいますが、油性のままクレンジングオイルを洗いながすと肌にクレンジングオイルの成分や油性の汚れが残ってしまいます。
乳化させることで油性の汚れを肌表面から浮かび上がらせる効果があるため、皮脂が出やすいタイプの敏感肌の方やしっかりメイクした日は必ず守りたい手順です。
乳化の方法は、まずクレンジングオイルを肌にのせてメイクや汚れをなじませ、手の平に数滴のぬるま湯を垂らします。
クルクルと円を描くようにやさしく肌になじませ、じっくり乳化させていきます。
クレンジングオイルが白く濁ったら乳化したサインで、サラサラとした触感に変わります。
しっかり洗いながす
クレンジングオイルを乳化させたら、しっかりと洗いながしましょう。
乳化させたことで、肌に油分が残ることがなく、軽くすすぐだけで簡単に落ちやすくなっています。
シャワーを当てたり勢いよくこすったりせず、手の平に水をすくい優しく肌にかけるようにして顔の縁までしっかりと洗いながします。
肌をこすりすぎない
肌をこすりすぎると肌への負担となります。
とくに敏感肌は刺激を受けやすいため、なるべく負担をかけないことが大切です。
肌をこすりすぎないようにメイクを浮かせるには、円を描くように優しくクルクルと位置を少しずつずらしていきます。
乳化や洗いながす際も同じように肌に強く触れない、こすらないように注意します。
また、ウォータープルーフを使用したアイメイクなどの落としにくいメイクは専用のリムーバーを使って落としましょう。
無理して一緒に落とそうとすると、こすりすぎたりクレンジングの時間が長引いたりと肌に負担をかける原因となります。
用後は保湿を丁寧に行う
クレンジングを洗いながしたあとは、肌が乾燥しやすくなります。
洗顔料で顔を洗ったら、すぐに基礎化粧品で保湿を行う必要があります。
長い時間メイクや汚れを肌に付着させておくことは確かに悪影響ですが、「とりあえずメイクを落としたから大丈夫」と放置するのもよくありません。
クレンジングはスキンケアの最初のステップのため、時間を空けずすぐに保湿ケアへと進みましょう。
まとめ
敏感肌の状態に合わせてクレンジングオイルを選び、正しい方法でクレンジングすることで、クレンジングオイルの強みを最大限に活かせます。
クレンジングオイルをうまく活用できれば敏感肌にとっても嬉しい効果があり、強い味方になってくれるでしょう。
今回紹介したクレンジングオイルの選び方や使い方をぜひ参考にしてみてください。