• 羽白 誠先生

ストレスがアトピーを悪化させる -その関係と対策-

羽白 誠先生

はしろクリニック院長

皆さんはストレスでアトピーが悪くなったことを聞いたことはありませんか。テスト前になると決まってアトピー性皮膚炎が悪化するとか、就職してからアトピー性皮膚炎が悪くなったとかといったことは少なくはありません。

じつはアトピー性皮膚炎はストレスによって症状が変化する代表的な皮膚疾患のひとつなのです。まだそのメカニズムの細かなことはわかっていませんが、ストレスを生じると、脳の中にある神経の物質などに変化が起こります。そしてそれらが、免疫反応をひきおこす物質に働きかけて、アレルギー反応を変化させると考えられています。なのでストレスをためてしまうことは、アトピー性皮膚炎の悪化につながる可能性があるのです。

その対策としては、こころと皮膚を一緒にケアすることです。ストレスの発散をしたり、気分転換をしたりして、皮膚を清潔に保ち、保湿などでバリアをつくり、何かに集中してかゆみを忘れるようにしたりするのがよいでしょう。